黒砂糖
最近はいろいろな甘味料が出回っていて、興味をそそられる人も多いはず。白砂糖と一緒に並んでいるものの中で、もっともヘルシー度が高いのは、黒砂糖です。
砂糖の中で、もっとも精白度の低い黒砂糖は、カリウムやカルシウム、鉄などのミネラルが豊富なのです。ただし、黒砂糖はアクが強く、水分が多いので用途が限られており、使えるのはこってり味に仕上げる中国風煮物やお菓子くらいでしょうか。
白砂糖のようにサラサラしていて、薄い茶色をしているのが三温糖です。黒砂糖の次に精製度が低いのですが、黒砂糖に比べるとミネラルの含有量はぐっと少なく、白砂糖よりは少しだけ多いという程度なのです。
一日大さじ二杯程度の使用量では、白砂糖のかわりにすべて三温糖を使ったとしても、さほど栄養価がアップするとは言えません。
なお、黒砂糖や三温糖も、エネルギー量と体内の働きは白砂糖と同じです。ちょっぴりミネラルが多い分だけ、黒砂糖はヘルシーというわけです。
こうした伝統的な糖以外に、最近は新顔がいろいろ登場しています。砂糖より低カロリーということを売り言葉にしている商品が多いのですが、さらに体によい、健康によいという点でおススメしたいのは、オリゴ糖です。
オリゴ糖は単糖が2~20個結合した小糖類の総称です。オリゴ糖の種類はさまざまで主なものをあげると、以下のようなオリゴ糖があります。
- 大豆オリゴ糖・・・大豆に含まれている
- フラクトオリゴ糖・・・ごぼうやたまねぎ、にんにくなどに含まれている
- ガラクトオリゴ糖・・・乳糖からつくられる
- キシロオリゴ糖・・・とうもろこしに含まれている
- イソマルトオリゴ糖・・・はちみつや味噌、しょうゆに含まれている
また、商品化されて、厚生労働省が健康増進に有効と認めた「特定保健用食品(トクホ)」に認定されているものも多数あります。
オリゴ糖が厚生労働省のお墨付きをもらえるほど評価されている理由のひとつは、腸内細菌のビフィズス菌を増殖させる力が強いためです。ビフィズス菌は善玉細菌といわれ、腸の調子を整えて便秘を予防し、ビタミンの合成を促進して免疫機能を高めます。それによって、最近日本人に増えている大腸がんの予防にも役立つと期待されているのです。
さらに、オリゴ糖は、唾液や胃液で消化されないので、むし歯になりにくいことや砂糖よりエネルギー量が少ないというメリットがあります。
特に低カロリーなのは、大豆オリゴ糖とフラクトオリゴ糖です。イソマルトオリゴ糖には、うまみやこくを増し、存在性を高めるという働きもあります。
オリゴ糖は砂糖より値段が高いものの、こうしたメリットを望む人は少なくないでしょう。ただ、摂り過ぎるとお腹がゆるくなり、せっかくとった他の栄養素の吸収を妨げてしまうので注意が必要です。
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